■日 時
2012年8月22日(水) 18:30(5分前までに集合下さい)
以前より開始時刻を10分早めました。
■テーマ
鉄道貨物輸送の現状と挑戦
■講師
西村公司(にしむら・こうじ)氏
日本貨物鉄道(株) ロジスティクス本部 I-TEMセンター所長
1964年生まれ。89年、筑波大学大学院 工学研究科 電子・情報工学専攻修了。
同年、日本貨物鉄道株式会社入社。
電気区、貨物指令、情報システム部、計画推進部、
IT改革推進室 グループリーダーなどを経て現職。
今回の講師は、全国の鉄道貨物輸送を担う日本貨物鉄道(株) ロジスティクス本部 I-TEMセンター所長の西村公司氏です。
環境や安全の面を配慮したトラックから鉄道・海運へのモーダルシフトが叫ばれるようになってから数十年が経過しますが、先進各国の鉄道シェアを比較すると、日本は旅客は極端に高い一方で、貨物は極端に低いのが現実です。その分、鉄道貨物が伸びる余地は大きいはずです。
I-TEMセンターでは、「IT-FRENS&TRACEシステム」という貨物列車の予約やコンテナの荷役と所在を管理するシステムを統括しています。
システム面の技術的な管理と同時に、貨物列車の利用動向のデータに接し、さらに荷主の意を受けた利用運送事業者(日本通運等)からの問合せにも対応するため、お客様ニーズに日々接しています。そのため、JR発足後の2期生である西村所長は、鉄道貨物の利用データと荷主ニーズという現場感を持った上で、鉄道貨物を伸ばすには待ちの姿勢でなく攻めの姿勢が欠かせないとの問題意識をお持ちです。
交通と言うと旅客にばかりが注目され、貨物へは関心が集まりにくいですが、交通に関わる省エネや環境負荷低減を考えるなら、貨物のモーダルシフトは不可欠です。諸外国と比べた鉄道シェアの低さを考えるなら、打つべき手は多々ありビジネスチャンスも大きいはずです。
以下、ご本人からの当日のお話に関するご紹介です。
鉄道貨物輸送は、物流の主流を占めるトラック輸送と比べ、エネルギー効率・環境負荷・安全性のいずれも優れた輸送モードです。しかし、日本の鉄道輸送における旅客人キロと貨物トンキロを比較すると約20対1で、また国内物流における鉄道輸送のシェアはトン数で1%、トンキロでも4%に過ぎません。
日本の将来を考えれば、省エネでエコな鉄道貨物輸送は、現在よりも重要な役割を担わなければいけません。しかしながら、サプライチェーンマネジメントの発達により、物流事業者には極めて厳しい輸送品質が求められているのに対し、鉄道貨物輸送はそれに十分応えているとは言えない状況です。
今回は、一般にはあまり知られていない鉄道貨物輸送の現状と物流事業に求められる要件についてご紹介し、私見も混じりますが、鉄道貨物輸送が日本の物流で重要な役割を担うために「何に取組み、挑戦していくか」についてお話します。
■場 所
豊島区立勤労福祉会館6階 第7会議室 池袋駅西口徒歩7分
■タイムテーブル
18:30~19:10 講師による講義
19:10~19:40 参加者の自己紹介
19:40~19:50 休憩(軽食を用意)
19:50~20:40 Q&A+フリーディスカッション
20:40~21:20 懇親会(同会場にて希望者のみ)
■参加対象者
職業として交通に関わっているまたはそれを希望している方
■参加費
社会人3,000円、学生1,000円、懇親会1,000円(希望者)
■「交通ビジネス塾」とは?
交通分野の第一人者をゲスト講師としてお招きした勉強会で、ほぼ月に1回
のペースで開催しています。交通問題の解決を志す同志の出会いの場、交通
ビジネスが生まれる場、人材育成の場となることを目指しています。