以下により開催しますので、ご参加(どなたもお立場は個人です)をお待ちしております。遠方やご都合の合わない方のために、当日資料の印刷物を参加費の半額にてお分けします。ご希望の方はお知らせ下さい。前回までの開催案内等はこちらをご覧下さい。


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第120回「交通ビジネス塾」
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■日 時
  2019年5月17日(金) 18:40(5分前までに集合下さい)

■テーマ
  エスカレーター輸送の基本特性


■講師
  日本工営(株) コンサルタント国内事業本部 技師長
  岩手県立大学 名誉教授
  元田良孝(もとだ・よしたか)氏
  1951(昭和26)年生れ
  75年、東京工業大学大学院修了、建設省入省
  在フィリピン日本国大使館 一等書記官、土木研究所 交通安全研究室長
  中国地方建設局 岡山国道工事事務所長、和歌山県 土木部 道路建設課長
  建築研究所 第二耐震工学室長、近畿地方建設局 大阪国道工事事務所長等を経て
  98(平成10)年、岩手県立大学 総合政策学部 教授
  2016年、岩手県立大学 名誉教授、日本工営(株) 技師長(現在に至る)
  博士(工学)、共著『地震工学概論』『地域・都市計画』『交通工学』他

今回の講師は、日本工営(株) コンサルタント国内事業本部 技師長、岩手県立大学 名誉教授の元田良孝氏です。

元田氏は、国交省 東北運輸局の「地域公共交通東北仕事人リスト」のトップに載っています。

近年、エスカレーターは鉄道駅に当り前に設備され、片側空けにより急ぐ人は歩いて利用します。一方、安全性や、身体上の理由で反対側の手すりしか持てない人への配慮から、「歩かないで2列に並んで」との呼びかけもされ、(一社)日本エレベーター協会は「エスカレーターの安全基準はステップ上に立止って利用することを前提」としています。

ところが、東洋経済オンラインの『エスカレーター「片側空け」は本当に危険なのか』によると、製造者は「私たちの製品は階段上で歩いたくらいで壊れたり危険な状態になったりすることはない」と言っているそうです。

エスカレーターを使うルール、またサイズやスピードをどうすべきかを検討するに当り、数量的な分析が不可欠です。しかし、元田氏の『エスカレーター輸送の基本特性に関する研究』(2018年7月31日)によると、エスカレーターの交通特性の研究は数少なく、歩行状態での輸送量の研究はほとんど見当らないとのことです。

元田氏は、駅でのエスカレーターの観測から実際の輸送量を計測し、停止・歩行別の交通特性を分析する等、エスカレーター輸送の数少ない研究者です。エスカレーター輸送の基本特性を充分に解明した上で、安全性と効率性のバランスの取れた解決策が望まれます。

以下、ご本人からの当日のお話に関するご紹介です。

エスカレーターは歴史も比較的古く身近な交通機関ですが、交通に関しては意外と研究されておらず、分からないことが多々あります。何人を運べるかという「輸送容量」を算出するのに、全てのステップに人が乗った場合の「基本容量」に「乗込み率」をかけて計算しますが、「乗込み率」の根拠があいまいで非現実的な数値を用いる例がほとんどです。さらに話を複雑にしているのがエスカレーター内を歩行する習慣です。歩行を容量にカウントすべきか、するとしたらどれだけ容量が増えるか等の議論はほとんどされていません。


エスカレーター内歩行は、海外では古くから行われ、日本では1970年の大阪万博の頃から片側歩行が始まったとされています。最近、歩行の是非について議論をよく聞きます。施設管理者は主に安全性の問題から歩行禁止の方針ですが、賛成・反対派どちらも言い分があり、決着がつきそうにありません。


現状は、エスカレーター内歩行の基本的なデータがほとんどなく、想像で物を言い合っている状況です。当方はこの点に着目し、2017年にエスカレーター交通や歩行に関する研究を開始しました。今後、研究を通じて定量的なデータを分析・提供することにより、議論のベースにして頂きたいと思っています。


今回は、これまでの研究で明らかになったエスカレーター交通の基本特性や歩行の状況等をお話し、エスカレーター内歩行の是非や解決策を皆様と一緒に考えたいと思っています。


■場 所
  IKE・Bizとしま産業振興プラザ 6階 第3会議室(池袋駅西口徒歩7分)

■タイムテーブル
  18:40~19:20 講師による講義
  19:20~19:45 参加者の自己紹介
  19:45~19:50 休憩(軽食を用意)
  19:50~20:40 Q&A+フリーディスカッション
  20:40~21:20 懇親会(同会場にて希望者のみ)


■参加対象者
  職業として交通に関わっているまたはそれを希望している方


■参加費
  社会人3,000円、学生1,000円、懇親会1,000円(希望者)


■「交通ビジネス塾」とは?
  交通分野の第一人者をゲスト講師としてお招きした勉強会で、ほぼ月に1回
  のペースで開催しています。交通問題の解決を志す同志の出会いの場、交通
  ビジネスが生まれる場、人材育成の場となることを目指しています。


■お申込み
  以下をinfo@LRT.co.jpへお送り下さい。
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質問 など:(当日、印刷・配布します)